オフィシャルレポート
REPORT オフィシャルレポート 2022 vol.01 ⼤阪樟蔭⼥⼦⼤学 第37回樟蔭ファッションセミナー「⼦ども・ウィッグ・未来:ヘアドネーションという活動」
⼤阪樟蔭⼥⼦⼤学 第37回樟蔭ファッションセミナー「⼦ども・ウィッグ・未来:ヘアドネーションという活動」
2022年1月15日(土)14時~16時、東⼤阪市にキャンパスを構える⼤阪樟蔭女子大学で開催された第37回樟蔭ファッションセミナー「⼦ども・ウィッグ・未来:ヘアドネーションという活動」に、 JHD&C代表の渡辺が登壇しました。
当日の様子
当日は広い教室を使用し、教室の換気、消毒、座席の間隔など感染症対策に十分留意し行われました。
150名の学生の皆さまをはじめ、一般の方、教職員の皆さま合わせて多くの方が受講してくださいました。
また、新たな取り組みとしてZoomを使用したセミナー配信も行われ、普段はなかなか訪れることができない遠方の方にも聴講いただくことができました。
青色の矢印をタップして写真をスライドしてね!
講演では、スライド資料をもとにヘアドネーション活動の説明や活動の意義について、また、JHD&Cが目指す『必ずしもウィッグを必要としない社会』と、その実現のために何が大切かについて、2時間にわたってお話しさせていただきました。
質疑応答の時間には、大阪樟蔭女子大学で非常勤講師として「美容文化論」の教鞭を取られている半田まゆみ氏から、
「私自身もバズカットヘア(※)だが、日本と欧米では受け止められ方が違うことを感じている。ヘアスタイルの選択も含め、男性女性という固定概念にとらわれることなく自分らしさを表現できる社会になればいいと思う」
と意見をいただきました。
(※)ベリーショートヘアよりももっと短い髪型。いわゆる丸刈りの髪型。刈り上げの髪型をバズカットヘアと言うことも。
また、身体表象論をご専門に研究されている大阪樟蔭女子大学の川野佐江⼦教授からは
「社会的にヘアドネーションが“いいこと”と受け止められている背景がよく伝わった。学生たちの気づきの場として、良いお話を伺えてよかった」
とのご感想を頂戴しました。
講演終了後のレポートから、ご参加くださった方の感想を一部抜粋してご紹介します。
- ヘアドネーションからジェンダーや生や死、世間の常識という奥深い話を聞くことができ大変良かったです
- ヘアドネーションの活動を通して現在の日本の社会について理解できた
- ヘアドネーションそのものの意味以外にも、ウィッグがこの世の中にある理由など、様々なことを学ぶことが出来ました。今までの自分の価値観とは違う意見を聞いて、新たな価値を感じることが出来ました
- 1つのウィッグを作るのに50人分の髪の毛が必要なことや、送られてきた髪がウィッグとして完成するまでに3年もの時間がかかることなど、本当に大変だということが分かりました。ヘアドネーションは人の見た目の偏見問題にもつながっているという話を聞いて、すごく気づかされるものがありました
- なぜウィッグが必要なのかという話で、いくつかの事例を聞いて深く考えさせられた。日本は外見に対する自由が少なすぎると感じた
- まず、ウィッグを付けないと生きにくいような社会自体を変化させていかないといけないんだなと思いました
- ヘアドネーションには「いい行動」という印象が強かったが、見えていない部分がたくさんあるのだなと思いました
- ヘアドネーションを行うだけでは世の中の偏見がよくならないというのは面白い気付きだと思ったが、寄付する人も善意で行っているし、ウィッグをもらう人も喜んでいるので良いことではないと断言するのは残念だった
- ウィッグやヘアドネーションは良い事だと思っていましたが、お話を聞いて、良い事ばかりではないということを知りました
- 「当たり前」という言葉は奥が深いな、考えて使わなければならないなと感じました。相手のことを思ってやる行動が相手にとっては傷つく行動だったり、思いやりの行動はさまざまな角度から考えなければならないと改めて感じました
- ヘアドネーションの仕組みだけでなく、社会学についても考えることが出来たので良かったです
- 男性からジェンダーギャップについての話を聞くのは新鮮だった
- 渡辺さんが日本初のヘアカラーリストになったということに驚いた。「決めつけ」「常識」をやめよう、髪がない人や障害のある人への偏見をやめようということを伝えたかったのだと思った。自分の人生をデザインするのは自分!
コロナ禍の中、講演の開催に向けてご尽力くださいました⼤阪樟蔭⼥⼦⼤学の関係者の皆さま、感染対策にご協力いただきながらご参加くださった皆さま、Zoom配信でご覧くださった皆さまに心より感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。
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