オフィシャルレポート

REPORT オフィシャルレポート 2019 vol.01 ECC学園高校大阪教室
2018年度総合学習授業

ECC学園高校大阪教室
2018年度総合学習授業

2019年1月16日(水)10時〜12時、大阪市北区のECC学園高校大阪教室において、JHD&Cが総合学習の授業を担当させていただきました。

オフィシャルレポート

当日の様子

実は前年度の3年生の生徒さんは、JHD&C事務局に見学に来られたことがあります。
その時は学年末の進路決定後のご訪問でしたが、初めて大量のヘアドネーションを目にして驚かれたり、活動の話に熱心に耳を傾けられる様子に、私たちも嬉しくなりました。

「次回はぜひ在校生にもヘアドネーションについて学んでほしい」という先生のお話から実現した、この授業。10代の若い生徒さんたちに向けてお話しする機会に、ワクワクしながら臨みました。

この日の受講生は、1年生から3年生までの13名。
始めに「ヘアドネーションって知っていますか?」と問いかけたところ、知らない方が多く、まずは活動の概要をスライドで説明しました。お配りしたパンフレットにも皆さん思い思いに目を通され、馴染みのないボランティア活動について理解しようとされていました。

イベントフォト01<生徒>

活動のあらましをざっくりお伝えしたところで、教室を移動して、ドネーションカットのデモンストレーション!
ECC学園高校大阪教室の職員さんがヘアドネーションにご協力くださるとのことでしたので、髪の毛の寄付は実際にどうやって行うのか、賛同サロンの美容師さんに実演していただきました。

青色の矢印をタップして写真をスライドしてね!

  • カットの前には濡らさないこと
  • できるだけ長さを無駄にしないよう、細かく束にしてゴムで結ぶこと
  • 仕上がりのヘアスタイルをしっかり話し合ってからカットすること

…などなど、
ドネーションカットする上でのちょっとしたポイントをお話しして、いよいよカットです。

「せっかくだから、みんなに髪の毛を切ってほしいな!どう?誰かやらない?」

ドナーの職員さんが、生徒の皆さんに声をかけられました。
最初ははにかんでいた生徒さんたちも、1人2人と次々に参加!
ハサミを手に、ドネーションカットに挑戦です。

美容師さんのハサミ(シザー)は切れ味も鋭く、持ち方や切り方にちょっとしたコツがあります。アドバイスを受けながら、誰かの髪の毛を切るという生まれて初めての経験にチャレンジされていました。

青色の矢印をタップして写真をスライドしてね!

「意外と切れにくい〜!」
「こんなん、するの初めてやわ…」
「うわっ、切れた!」

イベントフォト09<ドネーションカット8>

終始、笑い声に包まれて和やかに行われたドネーションカット。
授業の終わりに、素敵なヘアスタイルに変身した姿もお披露目していただき、大好評でした。

みなさんに丁寧にカットされた髪の毛、大切に役立てさせていただきます。
ありがとうございました!

さて、仕上げのスタイリングカットを施す間に、教室に戻って授業の続きです。

そもそもチャリティとは何なのか、非営利なのにどうやって運営しているのかといった話から、経済やビジネスの仕組みについての話、どうしてこんなにたくさんウィッグを必要とする人がいるのか、これから目指すのはどんな社会なのか、皆さんはどんな人生を送りたいと思うかーーー。

アンケートをご紹介

授業の後に書いていただいたアンケートには、皆さんからのアンサーがたくさん詰まっていました。一部、抜粋してご紹介します。

  • 運営費の半分以上が寄付金なのがすごいと思った。経営の話もすごく面白かった。実際のカットする場面では、美容師さんの手際の良さに驚いた。
  • 髪に悩んでる子が思ったより多くて、ウィッグも皆が皆好きで着けてるわけじゃないってことがわかった。今、髪のことで悩んでる人もたくさんいるし、中学の時、担任に髪がないことをいじってたけど、バカにしてる場合ちゃうなって思った。
  • 髪の毛で悩んでいる子が、自分の母親が自分のことを理解してくれていなくて、すごく悲しんだ話が印象に残りました。
  • 今の世の中は、少しでも周りの人と違うといじめを受けたりなどがある世の中だと思います。だから自分は、今の世の中の現状を少しでも変えることができるようにしていきたいと思いました。
  • ボランティアに興味はあるけれどすることはないだろうなって思ってたけど、髪の毛が生えてこないから外出が気楽にできないとか、生えてこないことで気持ちが下がる人たちのために、将来髪の毛を切る時、傷みすぎてなかったら寄付してみたいなって思いました。
  • 最終目標がこの活動を終えることというお話が一番印象に残りました。
    私も、周りと少し違う人をじっと見たり、そんなことはあってはいけないと普段から思っているけど、周りと違うことの何がいけないんだろうと考えることができました。
    先生もワクワクしながら髪を切っていたので、ドナーの人も楽しい気持ちで寄付できたら素敵な活動だなと思いました。ヘアドネーションを知って、いつも考えないことを考えられて良かったです。自分も役に立てることがあるのかなと思いました。
  • 髪の毛がない事をあまり気にしていなくても、ほとんどの人に髪の毛がある世界なので、それに合わせないといけないのは変だと思った。
  • 初めて人の髪を切ったのですごく緊張しました。
    昔の髪の毛じゃウィッグを作れないと思っていたけど、昔の髪の毛でも寄付できることにすごいと思った。ヘアドネーションをする前にシャンプーで髪の毛をきれいにすると思っていたけど、切る前にシャンプーするとカビや雑菌が繁殖してしまうのが面白いと思った。
  • 女性の方が抗がん剤治療をするので、ご夫婦でヘアドネーションをされた話がとても印象深かったです。
    先生がヘアドネーションするところを間近で見ることができ、こういう感じで寄付するんだなと知ることができました。ショートカットになった先生、とても似合っていて素敵でした。
    もし私自身髪の毛がなかったら、やっぱり人の目が気になるのでウィッグをしていると思います。人の目など気にせずにいられる日本になってほしいです。
  • 私は髪があるのでない人の気持ちは分かりませんが、若くしてない人は悩んだり苦しんだりしていると思うので、それを手助けしているという話を聞いてすごいと思った。
  • 髪がない人でも、それをどう思っているかは当事者以外分からなくて、人それぞれである。
    中学生の時、同級生にケガのせいで常に帽子をかぶっている人がいたが、本人は明るい性格で、周りもその人はかぶっているのが普通だという意識だったので、本人次第だという印象を受けた。のんびりと心構えると良いのではないかと思う。
  • ボランティアというのは、受け取る側と渡す側、寄付する側と寄付される側がいて成り立つものという話が印象に残った。
  • 本当に大事にするべき気持ちは、お互いを想い合うことだと思いました。
    外見を重視するこの世の中でも、自分に強い気持ちや意思があれば、他人の目も気にせず、自由に生きてゆけるはずです。まずは、自分から始めてゆくことが大事だと改めて思いました。
  • ボランティア活動することで、少しでもそれに共感する人が生まれたり増えていくんだと思いました。

ドネーションカット協力

KNOW HAIR STUDIO
延岡さん

イベントフォト10<授業風景>