座談会

JHD&C×H2Oサンタ 座談会

ISSUE JHD&C×H2Oサンタ 座談会-1

今回の座談会では、社会貢献について造詣の深いH2Oサンタの外間さん、森田さんにチャリティの現場で感じること、そして課題について伺いました。

JHD&C×H2Oサンタ 座談会

地域社会にチャリティーの文化を創造することを目的に活動している一般財団法人H2Oサンタ(エイチ・ツー・オーサンタ)は「誰もが誰かのサンタになれる」を合言葉に、チャリティの輪をつないでいます。

大阪市北区の阪急うめだ本店「9階・祝祭広場」では、多くの社会貢献団体を紹介するチャリティーイベントを定期的に開催。また、吹田市の万博公園で開催されている「ロハスフェスタ」に出展し社会貢献についてのトークイベントやクイズラリーを実施し、楽しく社会貢献団体の活動を知っていただく活動を行っています。

JHD&Cとの取り組みも今年(2022年)で8年。活動初期からイベントに呼んでいただいたり、ヘアドネーションの周知啓発のために団体紹介動画を作成してくださったりと、長きに渡ってソーシャルコラボレーションを行ってきました。

今回のJHD&C×H2Oサンタの座談会では、社会貢献について造詣の深いH2Oサンタの外間(そとま)さん、森田さんにチャリティの現場で感じること、そして課題について伺いました。

  • この座談会は2021年10月下旬、阪急うめだ本店9階の「阪急うめだホール」にて、感染症対策に十分留意し行われました。
  • H2Oサンタ固有の呼称については「チャリティー」、その他の一般的呼称については「チャリティ」と表記しています。

JHD&C×H2Oサンタ 座談会

参加者(順不同・敬称略)

一般財団法人H2Oサンタ

  • 事務局長:外間孝次(そとま こうじ)
  • 事務局スタッフ:森田英里(もりた えり)

JHD&C(ジャーダック)

  • 代表:渡辺貴一
  • 広報:今西由利子

目次

  1. H2Oサンタとは。百貨店がつなぐチャリティ
  2. JHD&CとH2Oサンタの出会い
  3. ネットワークがつなげるチャリティの連鎖
  4. H2Oサンタの活動理念。それぞれの思い。
  5. 日本の社会貢献団体の持つ課題について
  6. 問題解決のためにできること、今後について
渡辺
渡辺:

今日はお忙しいところ、お時間をとっていただいてありがとうございます。
おふたりとは長いおつきあいになりますが、こうして改めてお話を伺うのを楽しみにしていました!どうぞよろしくお願いします。

今西
今西:

それでは、お名前と、普段はどういうお仕事されているかなど、自己紹介をお願いします。

外間
外間:

一般財団法人H2Oサンタ、事務局長の外間と申します。
H2Oリテイリング(株)総務室H2Oサンタ事務局、(株)阪急阪神百貨店 スペシャリティコンテンツ開発推進部 チャリティー企画部 ディビジョンマネージャーを兼務しています。よろしくお願いします。

森田
森田:

一般財団法人H2Oサンタの森田と申します。
同じくH2Oリテイリング(株)総務室H2Oサンタ事務局、(株)阪急阪神百貨店 スペシャリティコンテンツ開発推進部 チャリティー企画部 マネージャーを兼務しています。どうぞよろしくお願いします。

H2Oサンタとは。百貨店がつなぐチャリティ

渡辺
渡辺:

まずは、H2Oサンタという団体について、そしてJHD&Cとのご縁についてお話しいただけますか?

外間
外間:

一般財団法人H2Oサンタ(エイチ・ツー・オーサンタ/以下、H2O)は、阪急・阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリングの社会貢献団体です。

「誰もが誰かのサンタになれる」をキャッチフレーズに、阪急うめだ本店の9階と12階、神戸阪急本館9階、高槻阪急1階にチャリティーガイドコーナーを設けてさまざまな社会貢献団体をご紹介しています。
また、阪急・阪神百貨店の全店、阪急オアシスの一部店舗に募金箱を設置して、支援を集めています。ほかにも、阪急うめだ本店9階の祝祭広場に社会貢献団体をお招きして、定期的にトークイベントも開催しています。

H2Oサンタ事務局長 外間孝次さん(右)、森田英里さん(左)

H2Oサンタ事務局長 外間孝次さん(右)、森田英里さん(左)

外間
外間:

初めは(株)阪急阪神百貨店の部署のひとつとして発足しましたが、2015年に一般財団法人として活動を開始して今に至ります。

そもそもH2Oサンタ活動は、2012年10月の阪急うめだ本店建て替え・リニューアルオープンの時から始まっているんです。

その半年前に「劇場型百貨店」をコンセプトに、お客さまに「もの」を売るだけではなく、「もの」を作った人の想い・ライフスタイル・歴史など、「もの」を取り巻くすべての「こと」で包んでご提案したい。ご来店いただいたお客さまに、心もご満足して帰っていただきたい。そんな思いから、新しくチャリティー企画部ができました。

今西
今西:

劇場型百貨店にチャリティというアイディアはとても興味深いですね。

外間
外間:

社会貢献というのは企業の本業を活かして行ったほうが効果的で長続きしますので、「私たちのお店の一番の強みは何か?」を考えました。

すると、ご来店いただくお客さまの数が、今はコロナでちょっと下がってますけれども、阪急うめだ本店単店舗で年間5000万人くらいいらっしゃるんですね。東京ディズニーランドとディズニーシー両方合わせて2900万人(※)くらい、USJだったら1400〜1500万人(※)くらいで、5000万人っていうのは非常にたくさんご来店いただいていることになりますので、情報発信性、メディア性がある。

百貨店を中心にした小売店グループとしてお客さまからいただいている信用・信頼と情報発信性を活かそうと思ったのです。そこで、素晴らしいチャリティ活動を行っているけれども、まだ世の中の多くの方がご存知でない社会貢献団体のご紹介を始めました。

渡辺
渡辺:

僕たちJHD&Cもですが、ほとんどのチャリティ団体はプロモーションや宣伝にかける余裕はとてもありませんから。

外間
外間:

今、日本にはNPO法人は5万とちょっと、公益財団法人を合わせたら5万6000とか、すごくたくさんの団体があるんですが、寄付の多くは上位何団体かに集まっているんです。
いいチャリティ団体がたくさんあるのに知られていないんですね。

そこで、私たちが団体さんをひとつひとつ訪ねて、信頼できる団体さんをご紹介する目的で始まったのが「H2Oサンタ チャリティーガイド」です。

新聞や雑誌をはじめシンポジウムなどにも出向いて、いろんな団体さんの情報を得るなかで、JHD&Cさんという団体は髪の毛の寄付を募り、お子さんたちに医療用のウィッグを提供しているんだ、と知ったんです。

ボランティアというと、掃除や募金などのイメージが先行するのですが、ヘアドネーションという社会貢献があるということをそこで知りました。

阪急うめだ本店・祝祭広場横に常設されているチャリティーガイドコーナー。毎日、多くの人が往来する。

阪急うめだ本店・祝祭広場横に常設されているチャリティーガイドコーナー。
毎日、多くの人が往来する。

CHECK!

東京ディズニーランドとディズニーシー両方合わせて2900万人(※)くらい、USJだったら1400〜1500万人(※)くらい

株式会社オリエンタルランドの公式発表によると、2018年の東京ディズニーリゾートの年間来場者数は2900万8000人。2017年は3010万人、 2016年は3000万4000人、2015年は3019万1000人。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの2016年度入場者数は1450万人、2015年度は1390万人、2014年度は1270万人。

参考リンク:東京ディズニーリゾート入園者数データ

参考リンク:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式発表PDF

参考リンク:綜合ユニコムニュースリリース 2017年11月7日発表資料

日本にはNPO法人は5万とちょっと、公益財団法人を合わせたら5万6000

内閣府によると、2021年11月末日現在、認証法人数は50,884。
2020年12月1日現在、公益財団法人は5439。

参考リンク:内閣府NPOホームページ

参考リンク:内閣府公益法人information「公益法人の統計」PDF

H2Oサンタ チャリティーガイド

阪急うめだ本店の9階と12階壁面にある社会貢献団体紹介コーナーのこと。団体ごとに募金箱を設置し、応援したい団体への募金ができる。

参考リンク:H2Oサンタとは?団体紹介