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JHD&C×和歌山刑務所×和歌山市社会福祉協議会
白百合美容室 座談会-4

和歌山刑務所の受刑者によるボランティア参加と、
JHD&Cのヘアドネーションが、どのようにつながったのか?
それぞれの思いを座談会にて語りました。

和歌山刑務所×和歌山市社会福祉協議会

地域福祉と刑務所

今西:
岩橋さんは、和歌山市の社会福祉協議会で地域福祉班長をされているのですね。普段どんなことをされてるのですか?

和歌山市社会福祉協議会 地域福祉推進室 地域福祉班長 岩橋智秀さん

岩橋:
社協は組織的にはいくつかの部門、班に分かれているんですが、私が主に担当しているのは地域福祉で、地域の方々と地域の困りごとを解決するような活動をしています。地域の繋がりが薄くなってきているのを、どう太く強くしていくかというのが課題ですね。

また、大きな災害が起きた時には日頃の取り組みが役立つということをいろんなところで聞いてきたので、それをどうやって地域に落とし込むかというのも課題になっています。

渡辺:
特に関西の場合は、南海トラフの大きな地震が来た場合が心配ですよね。

岩橋:
そうです、この間(2021年3月15日)も震度5の地震がありましたしね。
結局、自分たちの弱いところって、団体さんとの繋がりができていないんですよ。災害や何かが起きた時に、社協としていろんな団体さんと連携があればすぐ協力体制も取れるんですけど、それが一番弱いところだったんです。そこにちょうどこのお話をいただいたんですね。

今西:
三木さんは普段、ボランティアセンターにいらっしゃるんですよね。どんなことをされていますか?

和歌山市社会福祉協議会 地域福祉推進室 地域福祉班 三木景子さん

三木:
はい。私たちは福祉教育にも力を入れています。障害を持たれた当事者の方と一緒に小学校、中学校、高校に伺って、子どもたちに点字体験などいろんな体験をしてもらうことに加えて、障害者の方のお手伝いをどのようにすればいいのかとか、偏見を持たないように理解してもらうような教育をさせていただいています。

それから、社協に登録していただいているボランティアさんと一緒にする作業ですね。例えば年に4回、和歌山市内の公園や海岸を掃除するクリーン作戦などがあります。

その中で、病院の中のボランティアさんにかかる保険を、ある病院が毎年かけにきてくれるんですね。その時に「がん患者さんのためのタオル帽子を作っているんですが、どなたかボランティアさんで縫ってくれる人はいませんか?」と相談されました。タオル帽子は社協に登録してくれているボランティアさんが縫ってくれたのですが、その時に、ちょうど和歌山刑務所さんからも「社会貢献作業をさせていただきたいのですが」とお問い合わせがあって。

渡辺:
それが、社協さんと和歌山刑務所さんのお付き合いのきっかけなんですね。

三木:
そうです。和歌山刑務所さんは清掃の奉仕作業はもうされているとのことで、清掃以外の作業はないでしょうかと尋ねられました。ちょうどボランティアセンターでは車椅子の貸し出しもしていまして、故障した車椅子の修理作業はどうですか、というやりとりをして。その中で、タオル帽子を作るっていう作業もあるんですけどどうですか?という話になったんですよ。

岩橋:
タオル帽子を作る際には針や糸を使うので、その辺りはどうなんだろうかってこちらとしては少し心配だったんですけどね。

砂山:
針などは全然大丈夫ですね、普通の刑務作業でも、ミシンを使う作業がありますから。

三木:
それで、昨年9月くらいにヘアドネーションのお話をいただきました。私は、以前テレビでたまたま和歌山の美容室がヘアドネーションに取り組んでるというのを見ていまして、お話をいただいた時にヘアドネーションのことを知っていたんですよ。だから、すごくいい話だなと思いました。ただ、やっぱり社協内でも知らない人が多かったんです。ジャーダックさんってどういう団体なんだと。

岩橋:
社協は民間の組織なんですが公共性がありますので、その責任でまずは慎重になります。調べてみると18歳以下の方に無償でウィッグを送っている団体だと分かった。ああ、子どものために活動している団体なんやと、それで会議の流れが変わりました。
タオル帽子を通じて今までおつきあいさせていただいている和歌山刑務所さんからのお話だったことも大きかったです。

「よくこんな取り組みが実現したなと思っているんです」

渡辺:
ジャーダックとしても、こういう形での取り組みは本当に初めてのことなんですよ。公共の和歌山刑務所さん、民間ですけどほぼ公共みたいなイメージの社協さんと、いきなり3者で取り組むのはすごく難しいことだし、よくできたなと実は僕が一番思っているんです。

岩橋:
そうですね。社協の事務局内は理解を得られても、責任者である会長がどう判断するのかについてはプレッシャーがありました。でもね、「あ、うちの孫がヘアドネーションして、このあいだ送ったところだよ」って言われて。

今西:
え、それはびっくりですね!

岩橋:
ほっとしましたね。そもそも地域福祉は社協の使命なんですけれども、「どうして刑務所と付き合うことが地域福祉なのですか?」と言われてしまう。そこに対しても会長が、今、刑務所の実態はこういう状況で、受刑者が受刑者同士で介護しなければいけない時代になってきているなどの話もしてくれるんです。

実は現在、和歌山の更生保護施設である「端正会」の理事長を務めているのも会長なんですよ。

CHECK!

会長
和歌山市社会福祉協議会 会長 森田昌伸氏。
更生保護施設
犯罪をした人や非行のある少年のうち、頼ることのできる人がいなかったり、生活環境に恵まれなかったり、本人に社会生活上の問題があるなどの理由ですぐに自立更生ができない人たちを一定の期間保護して、その円滑な社会復帰を助け、再犯を防止するという重要な役割を担う施設。全国に103の施設があり、うち男子施設が88ヶ所、女子施設7ヶ所、男女施設が8ヶ所ある。収容定員は2402名(令和3年1月1日現在)。
・出典:法務省ホームページ「更生保護施設とは」
端正会
和歌山市にある更生保護施設。収容定員は男女10名ずつの合計20名。大正2年10月、和歌山市内の司法省所属敷地の一部を無償借り入れし、釈放者保護事業を開始。大正8年に財団法人端正会を設立。平成8年、更生保護事業法の施行に伴い、財団法人から更生保護法人端正会に改める。理事長を和歌山市社会福祉協議会会長 森田昌伸氏が務めている。
・参考リンク:更生保護施設 端正会

砂山:
端正会は和歌山の更生保護施設で、帰住先のない人などを受け入れてくれる施設なんです。更生保護施設自体は結構あちこちにあるんですが、男子の保護施設が多くて、女性の施設は少ないんです。端正会は男女どちらも受け入れてくれる施設なので、女子の更生保護施設が和歌山にあるのはありがたいですね。

福田:
確か社会福祉法人さんの更生保護施設とか、NPO法人さんの更生保護施設もあるんですよね、数は少ないですけど。

今西:
保護司さんがいらっしゃるようなところなんですか?

砂山:
保護司を兼ねる人もいます。更生保護施設というのは、保護観察所が管轄しているんですけれども、保護観察所には保護司さんが在籍されています。

CHECK!

保護司
犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティア。保護司法に基づき、法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員とされているが、給与は支給されない。民間人としての柔軟性と地域の実情に通じているという特性をいかし、保護観察官と協働して保護観察に当たるほか、犯罪や非行をした人が刑事施設や少年院から社会復帰を果たした時、スムーズに社会生活を営めるよう釈放後の住居や就業先などの帰住環境の調整や相談を行っている。全国に約4万7000人。
・出典:法務省ホームページ「更生保護を支える人々」
・参考リンク:更生保護ネットワーク
保護観察所
各地方裁判所の管轄区域ごとに全国50ヶ所に設置され、保護観察や精神保健観察などを行う法務省所管の機関。保護観察中の加害者が再び犯罪・非行をすることのないよう、期間中、指導監督などをするとともに、犯罪被害者等の心情などを伝達し、保護観察中の加害者に被害の実情等を直視させて、反省や悔悟の情を深めさせることも行っている。
・出典:警察庁ホームページ「主な支援機関・団体:刑事施設・保護観察所等」
・参考リンク:法務省ホームページ「全国の地方更生保護委員会・保護観察所一覧(2021年2月現在)」

今西:
砂山さんも、分類で出所後のサポートをするお仕事とも繋がっているわけですよね。

砂山:
はい、更生保護施設とももちろん関わっています。会長さんとは会ったことはないですが、お名前はもちろん知っています。

岩橋:
会長には「最終的には福祉に関わってくることなので、もっともっと繋がりを持て」って逆に言われましたね。励まされる思いです。

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