開発レポート

JHD&Cシャンプー開発レポート~工場視察~

ヘアドネーションシャンプーの制作過程のこだわりや開発秘話を詳しくお伝えします!

JHD&Cシャンプーを製造している工場へ視察に行ってきました!

「髪の毛を切らなくてもできるヘアドネーションに参加したい」というご意見を受け開発したJHD&Cシャンプー。
収益金の全額がJHD&Cのウィッグ提供費用になり「髪を切らないヘアドネーション」を実現することができました。

JHD&C代表と職員がシャンプー製造工場の現場を視察してきましたので、制作過程のこだわりや開発秘話を詳しくレポートしていきます!

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JHD&C×デリシアスエーシーの新しい社会貢献のカタチ

JHD&C×デリシアスエーシー×リーブ21の新しい社会貢献のカタチ

JHD&Cシャンプー誕生のわけ
~新しいヘアドネーションの提案~

真夏を思わせるような、5月のある暑い朝。
JHD&C代表の渡辺・同行した職員I(アイ)は、1年に及ぶプロジェクトの完成を見届けるために、大阪府内のとある場所に集合していました。

JHD&Cには、
「会社勤めの男性にとって、髪の毛を伸ばすハードルは高い。ほかの方法で協力できませんか?」
「髪の毛を伸ばせないので、ヘアドネーションできず心苦しい」
「健康な髪の毛を寄付するために、いいお手入れの方法はないですか?」

といったドナーからのお問合せが多く寄せられます。

また、提供されたウィッグを使用するレシピエントにとっても、ウィッグの洗い方・洗う頻度・シャンプーの種類についてなど、切実な疑問が数多くあります。

「JHD&Cに寄せられる様々なニーズを汲み取り、優れたチャリティプロダクトを開発しよう!」

2018年3月。
こうして、「ヘアドネーションシャンプー・プロジェクト」がスタートしました。

これまでヘアドネーションに参加することが困難だった方々も、楽しみながら、無理なく参加できる新たなチャリティの形として、このプロジェクトは大きな期待が寄せられています。これこそが、髪を切らないヘアドネーション・新しいヘアドネーションの提案なのです。

いざ、シャンプー製造の現場
「デリシアスエーシー」工場内部へ!

写真1

延べ1年にわたって開発を続けてきたJHD&Cオリジナルの「ヘアドネーションシャンプー」がようやく完成し、充填の日を迎えるという連絡を受けた私たちは、大阪府富田林市にある株式会社 デリシアスエーシー本社に集合しました。

青色の矢印をタップして写真をスライドしてね!

会議室で見学のレクチャーを受け、不織布の白衣上下・同じく不織布の帽子・マスクを装着、工場専用のシューズに履き替えて、さっそく見学開始です。

写真4

まずは、エアーシャワーを浴びます。

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階段を上り下りし、入り組んだ通路を通った先に粘着マットの敷かれた小部屋がありました。ここで、「トルミング」という機械を使って体や頭に付着したホコリを完全に取り去ります。

もちろん手指はアルコールで消毒。日々こうして、衛生的な環境が守られているんですね。

写真8

いよいよ、入室!

シャンプーの原料を計量する

写真9

まず向かったのは「秤量(ひょうりょう)・調整室」
こちらでは、シャンプーの原料を計量します。

写真10

使用する容器も、プラスチック製ボトルからステンレスボトルまでさまざま。
原料ごとに最も適した容器を使用するそうです。
計量は、製品の品質を左右する重要な工程。
配合表通りに正確に計量できているか、第三者のチェックを経て厳密に量ります。

原料は、おとなりの「原料庫」に保管されています。

ここには選りすぐりの原料たちが保管されており、イチョウ、シソ、ドクダミ、ペパーミントなど、天然から抽出したものもたくさん。ウーロン茶エキスなんていうのもありました。
なんでも材料になるんですね。すごい!

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原料を加熱する機械や、ステンレス製の大きな容器で計量する機械も設置されています。

シャンプーの原料を混合する

写真13

こちらは、ヘアドネーションシャンプーを仕込む、「溶解槽」です。

写真14

次のプロセスでは、計量が済んだ原料を溶解槽で混合させます。
写真は精製水の入った溶解槽。液体の原料を溶解させるのに使用します。
粉体原料は混合の方法がまた異なり、原料に応じて溶解槽を使い分けています。

写真15

こちらは1トン乳化釜です!
ヘアドネーションシャンプーでは使用しませんが、こんなに巨大な釜を使用して作る製品もあるのですね。

写真16

先ほどの巨大な釜です。大人の男性が見上げる大きさ。

写真17

中にはそれぞれ逆方向に回転する羽がついています。この羽で力強くかつ丁寧に、均一に混ぜます。

写真18

釜の横には洗浄消毒済みのパーツが置かれていました。
この他に300kgの容量の釜も設置されていました。

写真19

(製造責任者の説明に聞き入るJHD&C職員)

デリシアスエーシーさんは大量生産ではなく、小ロットで丁寧に製品を作るのを得意とされており、細かなオーダーにも対応してくれます。

とはいえ、300mlのJHD&Cシャンプーでいうと、1トンの釜なら単純計算で約3333本、300kgの釜でも約1000本分!圧巻の量が仕上がるわけですね。

シャンプーを1週間保管する

写真20

続いては「バルク倉庫」です。
先ほど仕上がったばかりのシャンプーを、大きなステンレスタンクに詰めて密封して、このまま1週間保管します。ここで、詰めた時に菌が混入していないかどうかを入念に検査するのです。製品の安全性に関わる大切な工程です。

そして……

写真21

発見!!
我らがJHD&Cの「ヘアドネーションシャンプー」です!!

写真22

感慨もひとしお、思わず笑顔の渡辺代表。
「しっかり検査に合格しておいでよー!」とタンクの中のシャンプーにエールを送り、足取りも軽く次の工程に向かいます。

しかしその先に、同行職員Iにとって(個人的に)試練が……。
またまた階段を上ったり下りたり、通路をうねうねと曲がりくねったり。日頃の運動不足がたたって、息が上がってしまいます。工場の中は広くて複雑!こんなに階段を上り下りしたのはいつぶりかしら……と、思わず遠い目になるのでした。

すっかり現在地がわからなくなった頃に現れるのは、またもや手洗い・消毒・ホコリ取りの洗礼です。各工程前の衛生管理が品質を支えていることを実感します。

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ひたすら、コロコロコロコロ……。

シャンプーを充填する

写真25

こちらは「充填室」
完成したシャンプーを容器に充填します。この日、JHD&Cのシャンプーのラインでは2名の方が作業されていました。

写真26

なんと1本1本、手で計量しながらシャンプーをボトル詰めしていました!これにはとても驚きました……てっきり機械で自動的に行っているものとばかり思っていました。
なんでも、検査に合格したステンレスタンクから直接ホースをつなぎ、まるでビアサーバーのようにボトルの口に流し込んでいるのだとか。微調整は画像の通り、ジョッキのような容器から目視で注いでいます。

これは相当な熟練の技だとお見受けしました。
その後のキャップの仮締めまでを手作業で行っていました。

写真27

仮締めされたボトルはベルトコンベアに流され、キャップだけが「クルクル、キュッ!」と機械によって完全に締められて、次の部屋に送られます。

シャンプーボトルをシュリンク包装する

写真28

ガラスの板を隔てて隣り合うのは、「包装仕上室」。シャンプーたちが整然と並んで出てきます。

写真29

JHD&Cのシャンプーは、できるだけゴミを減らして簡易包装になるように、透明フィルムを圧着させてラッピングする「シュリンク」という方法を採っています。

このシュリンクフィルムをボトルにかぶせるのも、手作業でした!
一定のスピードで流れてくるシャンプーに、手際よく、まっすぐかぶせていきます。

写真30

シュリンクする機械にかける前に、1本ずつ手に取り、底面に異常がないか、ホコリはついていないかを目視で確認。同時に、ボトルのキャップがフィルムにピタッと沿うように、底面を手でグッと押し上げています。

何気ないように見えて大切な作業です。これがきちんとできていないとシュリンクがよれてシワになってしまうのです。

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きれいにシュリンクできているかを、再度目視で確認します。

写真33

何重にもわたる厳しいチェックをクリアしたものだけが、箱詰めされます。

この「充填・包装」の工程では5名の方が作業されていましたが、熟練の技術で協力して作業をこなすさまは、業務は違えど、まるでJHD&Cの事務局のように感じました。

効率重視で、機械で量産するやり方ももちろん必要だと思います。ですが、小ロットだからこそできる人の手による丁寧な作業は、JHD&Cの「在り方」に寄り添ってくれているように思います。少数精鋭だからこそできることがあると、励まされた気がしました。

写真34

忙しい作業の合間を縫って対応してくださった充填課の責任者さん(左)と、記念にパシャリ。
ありがとうございました!

完成したシャンプーを抜き取り調査する

写真35

さて、こちらは「製品倉庫」

写真36

先ほどの工程で箱詰めされたシャンプーは、ここでまたもや検査を待ちます。

写真37

箱の上に置かれた「検査中」の札が見えますか?
ここでは、ラベルに記載されたロット番号ごとに、ランダムに「抜き取り調査」が行われます。
抽出されたボトルは、品質管理課へ回されます。

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見たこともない検査器具が並んでいます。まるで学校の化学準備室のようで、ワクワクします!

こちらでは、品質が保たれているかの最終確認として、粘度・PH試験を行います。

写真40

ここまで何度も何度も、多岐にわたる品質チェックを繰り返してきました。
ようやく自信を持って、皆さんのお手元に届けることができます!

JHD&Cのヘアドネーションシャンプー、完成!

今回私たちが目指したのは、「大人から子どもまで、ファミリーで愛用してもらえるチャリティシャンプー」

髪を寄付するには、伸ばすのに何年もの歳月がかかります。ロングヘアのお手入れはとにかく手間がかかるので、ぜひその期間も楽しみながら、健やかな髪を育んでもらいたい。
そして、いろんな事情で髪を伸ばすことが困難だったり、髪をバッサリ切ることができない方が、無理なく日常生活の中でヘアドネーションに参加するきっかけになれば……そんな想いから始まった、このプロジェクト。

開発には多くのハードルが立ちはだかりました。

性別年齢問わず心地よく使っていただける香りはどんなものか?
髪を伸ばす過程でもストレスなく、さらっと指通りの良い手触りにするために、また頭皮を健やかに保つために、どんな成分にすればいいか?

打ち合わせを何度も繰り返し、JHD&C職員によるモニター結果を反映して試作を重ね、完成までに何度もサンプルを作成しました。

環境への負荷を最小限に抑えるために、合成添加物・石油系界面活性剤は不使用。
パラベンなどの防腐剤も使用せず、天然成分の作用で品質を保つことにも成功しています(詳しくは企業秘密です)。

より多くの方に手に取ってもらいやすいように、このクオリティとしてはありえないほど、リーズナブルな価格も実現しました。

香りや手触り、ボトルデザイン、価格など、きっと業界のセオリーにない無理難題とも思えるような私たちの要望に、ものづくりのプロフェッショナルとして真剣に向き合い、予想を上回るような素晴らしいシャンプーを開発してくださったデリシアスエーシーの皆さまに、この場をお借りして心から感謝申し上げます。

本当にありがとうございました!!

チャリティコラボレーション-JHD&Cと企業との取組み-
JHD&C×デリシアスエーシー×リーブ21

JHD&Cのヘアドネーション活動と理念に共感した企業の協力を得て、様々なアイディアとかたちでヘアドネーションを支える取り組みがチャリティコラボレーション。

JHD&C×デリシアスエーシー×リーブ21によるコラボレーションは「髪を切らないヘアドネーション」を合言葉に実現しました。ウィッグケアはもちろん、家族みんなで使えるヘアケアとして、頭皮と髪と環境に優しいシャンプー・コンディショナーの開発・製作に携わった3者の取り組みについて、こちらからぜひご覧ください。

JHD&C×デリシアスエーシーの新しい社会貢献のカタチ

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